桜story



わたしは自分のせいだと思った。



祖母はいつも自分のことを後回しにして、わたしのことをしてくれた。
父と母がいてもいなくてもそれは同じだった。


そんな祖母がいたおかげで頑張れてたのに、いなくなってしまった今はどうすればいいの?



泣いても涙は止まらなくて、悲しみは増えていくだけだった。
そこに父と母の悲しみも足されて、わたしが背負いきれる悲しみの量じゃなかった。




わたしは、本当の一人になってしまった気がした。



< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop