桜story



けど、しばらくして祖母の遺品を片付けているとき一枚の封筒が見つかった。


それはなくなる少し前からいつも書いていたものだった。

誰宛てなのか気になって中の便せんを読むと



「あなたは一人じゃないよ。おばあちゃんがいつでも見守っているからね。
それに東京にお友達がいるでしょ?寂しくなったら、おばあちゃんのお金をもって東京に行きなさい。」

と書いてあった。
そして、一番下には「マ」までしか書いてない相手の名前。



『本当におばあちゃんはドジなんだから.......』

私はその手紙を何回も何回も読んだ。



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