彼女には言えない。
*恋と友情と俺
次の日、俺のクラスに
竜希が来た。
「秋…あのよぉ」
いやにモジモジと
気持ちの悪い動きをする竜希。
しかし、そこに薫の姿はない。
「まだ、仲直りしてねぇのか」
俺が飽きれ気味に言うと竜希は目を丸くする。
「なんだお前。知ってんのかよ」
さっきまでの気持ちの悪い動きは消え、いきなり俺の腕を掴む。
「なら、話がはぇぇ!ちょっと屋上まで付き合え」
そう言って、強引に腕を引っ張り屋上に連れて行かれた。
コイツも薫の相談か。
お騒がせカップルだよなぁ…本当。
そんなことを心の中で思いながら、竜希に引きずられる俺だった。