彼女には言えない。
*恋と親友に涙
そして、3月になり。
高校生活も残り
1週間ほどとなる。
桜もちらほらと
咲き始め、卒業後の
遊びの予定を入れる
女子が目立ち始めた。
勿論、薫もその一人。
「卒業しても三人で会おうね?春休みにカラオケでも行こう!」
こんなことをここ最近ずっと言っている薫。
「はいはい、わーかったから」
それを適当にあしらう竜希と、その隣で全く相手にせず教科書を開き黙々と勉強をする俺。
「あー!もお相変わらず冷たいんだからっ!」
そして、薫がふて腐れる。
ここ最近のこんな毎日が
妙に居心地が良くて
卒業なんて実は全然
実感がなかったりした。