彼女には言えない。





「なんだよ、一人で屋上なんか来てよぉ、病んでんの?お前まさか病んでんの?」



「病んでねぇよ」




あぁ…うるさい奴が来ちまったな。




「それより、薫は?一緒じゃねぇの?」




俺が話題を変えると、
竜希の表情が一気に暗くなった。




「なんかよぉ…薫のクラス行ったら、めちゃめちゃ楽しそうに友達と話てていくら呼んでも『ちょっと待って』しか返って来ないから…」



「『彼氏より友達を取るのかよっ!』って言いたいんだろ」




「……当たり」




そんなガキみたいな発言やめてくれよ、面倒くさいから。



若干呆れた感じで
ため息をつくと、



竜希が睨みながら、


「"ガキ"って思っただろ?」


と、言われた。



その目やめてくれ。
相変わらず怖すぎるから。






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