桜、咲く頃会いましょう。
こいつに怪我なんてしてほしくなかった
こう想うのは俺が桜子に惚れているからか?
屯所を出てくる前、総司に呼び止められて桜子に惚れているのかと聞かれた
俺はそんなことねぇっていったんだが…
桜子には辛い思いはしてほしくなくて
笑っていてほしいと思ってしまうのは
桜子が好きだからなのか?
「土方さん?」
「あぁ、どうした?」
「立てません…」
「は?」
腰が抜けて立てないと言う桜子に肩を貸して大通りに出るとそこには衝撃的な光景が広がっていた
「火事…」
目の前にはごうごうと燃える家
逃げ惑う人々
逃げていく長州藩士
「副長」
「あぁ斎藤ご苦労だったな」
「いえ、それよりもこの火事は逃亡する長州藩士によって放火されたものだそうです」
ひでえな…
ここまでするのか…長州の奴等は