桜、咲く頃会いましょう。
ふと横を見ると桜子がポロポロ涙をこぼしている
「どうした!?腕が痛むのか?」
「いえ…ひどいと思って…」
「………」
「この戦で家族を亡くしたひとはどれくらいいたんでしょう?」
お前も家族を亡くした被害者だもんな
こいつにありのままを伝えるのはあまりにも酷なことで
伝えかれなかったことがあった
お前の両親も長州藩のやつに殺されていたんだ
その理由が酷いもので、歩いていたら肩がぶつかったからと言うもの
こんなこと桜子には伝えられないだろ…
それから暫くあとに撤退命令が出て新撰組も屯所に戻ることになった
「うぉ痛そうだな…なんなら俺の胸でも貸してやろうか?」
「い、いえ土方さんがおんぶしてくださっているんで大丈夫です…」
「土方さんも得役だな」
「うるせぇ、黙ってろ原田」
新撰組から出た怪我人は桜子ただ一人
そりゃあ皆が心配するに決まってる