桜、咲く頃会いましょう。


それでは僕はこれでと言って部屋を出ていった総司



部屋を出ていきざまに桜子の方を振り返った総司の顔が


悲しそうに見えたのは気のせいか?





次の日の朝


桜子はやっぱり俺にくっついていた



いつもの仕返しで桜子を抱き締めて二度寝してやった


起きたときの反応が見ものだな



モゾモゾと動く感覚で起きた


桜子が俺の腕の中から抜けようとしてもがいている



面白いからもっと強く抱き締めてやった


「ひゃあ!」


びっくりして声をあげる桜子がいとおしい



「副長、失礼します」


斎藤か?



「だ、だめです!!入っちゃだめ!」



そんな桜子の声も虚しくふすまは開いた



「あ、あ〜…」


声でわかる桜子の落胆する姿



「す、すまない!!」


ものすごい早さでふすまを閉め、廊下を走り去っていった様子の斎藤


悪いことしたな…


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