桜、咲く頃会いましょう。


くるっと振り返った桜子と目があった



「起きてたんですか…!?」


あ…


「なんで離してくれなかったんですか!?」

「わりぃわりぃ」

「本当に悪いと思ってるんですか?」



朝から元気なやつだな


斎藤に見られたのがそんなに恥ずかしかったのか…



「ちょっと聞いているんですか?」

「嫌だったか?」

「え…」

「俺に抱き締められるのそんなに嫌だったか?」



一瞬で真っ赤になった桜子の顔



桜子はキョロキョロと辺りを見渡してから再び俺に向き直った



「そんなの…」

「は?」

「そんなの嬉しいに決まってるじゃないですか!!」



やばい…


まさかそんな返事が返ってくるとは思ってなかったから



俺の顔も桜子のように真っ赤だろう


「土方さん顔赤いですよ?」

「うるせぇ…」



あんなこと言うんじゃなかった…


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