桜、咲く頃会いましょう。


そう聞いて安心したのか桜子の腕が俺の体に回った


「土方さんばかりずるいです。だから私もぎゅってするんです!!」



そう言って痛いくらいに俺を抱き締めた



痛ぇよ…



そんなにきつく抱き締めなくたって俺はどこにも行ったりしねぇよ?



「土方さん、目閉じてください!」

「?」


理由はよく分からないが目を閉じろと言われたから目を閉じた



暫くして唇に柔らかい感触


驚いて目を開けると目の前には桜子の顔



「私も大好きです土方さん…」



「さくらって大胆だったんだな…」

「「!!!!」」



ふすまの隙間から俺たちのことを覗いてる平助



「平助、お前…」

「お、俺は悪くねえ!!」

「あ"ぁ?」

「いつまでたっても朝餉の席に来ねえから呼びに来たら…そしたら二人が……」



どうしていつもこういった邪魔が入るんだろう?


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