桜、咲く頃会いましょう。


「なぁ、桜子…」

「はい……んっ」



名前を呼ばれて顔をあげたら土方さんの唇と私の唇が触れた




それは触れるだけの口づけではなく優しく啄むような情熱的なもの



「ん…苦し、です…」



そう言っても土方さんが止めてくれる気配はない


逆に口づけは激しくなるばかり…



力が抜ける



身体が傾いて畳に倒れた




「いたっ…」


その言葉で我に返ったように土方さんが私の上から退いた



「すまねぇ…」


申し訳なさそうに土方さんが謝った



「気にしないでください、私は大丈夫ですから」

「……」

「お酒も入ってましたし…」

「そんなの理由にならねえよ…俺はお前を大事にできてるか?」

「そんなの愚問ですよ?」



土方さんは私を大事にしてくれている



それは土方さんの行動すべてから伝わってきてますよ?


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