桜、咲く頃会いましょう。


それからしばらくたった日の早朝



江戸に下っていた近藤さんたちが新入隊士を引き連れて屯所に戻ってきた




「お帰りなさい近藤さん」

「ああ、平助はもう少しばかり江戸に残るそうだ」



確かに周りを見回しても平助くんの姿はどこにもなかった




「土方さん呼んできますね?」

「よろしく頼む」



土方さんに報告に行くと皆を広間に集めるよう頼まれた



「そのあとでいいから茶も用意してくれ」

「はい、分かりました」




お盆にはいるだけ湯飲みを乗せて広間へ向かう



ふすまを開けると明らかにお盆の上の湯飲みだけでは足りない人数



「丁度よかった、桜子くんもそこに座ってくれ」

「あ、はい」



近藤さんに促されて沖田さんのとなりに腰を下ろした


< 174 / 336 >

この作品をシェア

pagetop