桜、咲く頃会いましょう。


慣れとは恐ろしいもので…



朝、桜子がどんな位置で寝ていても動じなくなった俺がいる




でもさすがにこれは驚くぞ…



目を開けたら真ん前に桜子の顔


俺と桜子の顔の間なんて一寸あるかないか



俺の体は桜子の腕と足でガッチリと挟まれていて身動きが取れない



日に日に酷くなっていないか?



「桜子ー、頼むから起きてくれ…」

「ん、んー?………わぁ!!」



わぁって……


驚きたいのはこっちだぜ…



「まぁ、とりあえず退いてくれ…」

「あ、はい…」



おずおずと後ろに退いて畳の上に正座した



やっちまったって顔してんな



「すいません…」

「いつもの事だろ?…ってやべぇ…」

「?」

「伊東さんのところに行かなきゃならねえんだった」



めんどくせえな…



来たばかりでまだ何も分からねぇあいつに色々教えてやんなきゃならねえ


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