桜、咲く頃会いましょう。


「ったく…何なんだあいつらは…」

「……」

「どいつもこいつも桜子桜子って…」



部屋に戻ってきた土方さんの顔はやっぱりどこか不機嫌だった



「土方さん?」

「桜子は俺んだ!!」

「!」



年甲斐もなくいじける土方さんを見てると不思議と笑みがこぼれてくる




私より子供みたい…



「なに笑ってんだよ?」

「ひゃあ!」



油断した…


私に背を向けていた土方さんがクルっと振り向いて…



にゅっと延びてきた手が何をするかと思ったら



「いひゃいれす…」



むにっと私のほっぺを捕らえた



「うるせぇ、仕置きだ、仕置き」

「一体私が何をしたんですか〜…」

「…………」

「何もしてないんじゃないですか〜」

「うるせぇ、俺の気分の問題だ」



そんな…



それじゃあ土方さんの気分の問題で私はこれからもほっぺをつねられるの?


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