桜、咲く頃会いましょう。


私ばっかり驚いて土方さんは余裕の笑みで私を見るんだ



それがたまに悔しく感じる



「顔赤えぞ?」

「土方さんが…土方さんが悪いんです…」

「俺か?」

「はい、何て言うか心の準備が…」

「じゃあ言えばいいのか?」



え…? もしかして…



「今から桜子に口づける」

「えっ」

「いいよな?」




嫌ではないけど…



そうやって聞かれてしまうと逆に恥ずかしい……



黙ったまま一回頷いた




やっぱりそれすらも恥ずかしくて…




「こっち向けよ?」



優しい声で言われたら顔なんて上げられるわけないよ…




「ったく…世話が焼ける」



そういった土方さんは私の近くによってのぞきこむように私に口づけた



「あまい…、何か食ったか?」

「あ、さっき沖田さんに…」



一杯買っちゃったから金平糖どうぞって…


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