桜、咲く頃会いましょう。


あの人は…


明里さん…?



だったら今は山南さんのところにいるんじゃねぇのか?




「夏と申します」

「あ、あぁ…」




女好きの原田が挨拶されてもまともに返事が出来てねえ



「おい、左之。山南さんもう帰っちまったのか?」

「いや、今日は久しぶりに合うから遅くなるって…」




永倉と原田の話を聞いて大体察しがついた



恐らく伊東がここへ呼んだんだろう




でもなんで?



「あ、明里と…申します…」

「美しい方ですね?」



心なしか明里さんが怯えてるように見える



やばそうな雰囲気だ



「原田何とかなんねえのか?」



伊東の隙をついて原田に話しかけた



「何とかって…一応は顔見知りだが」

「………」

「わかったよやりゃいいんだろ?」



こんな役回りでいつもすまねえな…


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