桜、咲く頃会いましょう。
布団を押し入れにしまい終わってから沖田さんに声をかけた
ふすまを開けて入ってきた沖田さんは何だか少し固い表情をしている
「私になにか用事ですか?」
「うん、大事な話」
「土方さんじゃなくて私にですか?」
「うん、君に大事な話」
大事な話があるという沖田さんの顔にはいつもの笑顔がない
雰囲気だけであまりよくない話だと解ってしまった
「君にこんな話をするのは筋違いだって思うけど、きっとこの話を打ち明けられるのは君だけなんだ」
「私でよければ、何でも…」
そう言うと沖田さんは少しだけ笑った
「僕は君のそういう優しさに漬け込んで利用してるんだよ?」
「意味が…分からないです…」
「ごめんね」
沖田さんの言いたいことがよくわからない
少し間をおいて沖田さんの口から紡がれた言葉はとても衝撃的なものだった