桜、咲く頃会いましょう。


それは背筋が凍るようなとてもとても残酷なもの



「僕はね…労咳なんだよ」

「っ!!」

「この間君と出かけたでしょう?」

「……」

「実はもうその時には分かってたんだけどね」



そんな…



労咳だなんて…



沖田さんの言葉が胸に突き刺さる




「でもなんで私に?」

「言ったでしょ僕。君を利用してるって」

「……?」

「僕さ、近藤さんには知られたくないんだよね。僕が君に頼んだら君は僕を助けてくれるし、黙っててくれるでしょ?」




君はお人好しだからと言って沖田さんは笑った



私はお人好しなんかじゃない




そんな私が沖田さんの秘密を守って沖田さんを助けていくことなんて




できない…




「私には重すぎます…」

「わかって言ってるんだ。君には酷すぎるって」




じゃあなぜ私なの?


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