桜、咲く頃会いましょう。


「困らせたくないんです、彼女を」

「総司…」

「だから忘れるまで好きでいさせてください」



普段はいつもヘラヘラ笑っているこいつが



悪さばかりして俺を困らせてるこいつが




あまりにも真剣な顔をして俺を見ている




「俺の許可が必要なのか?想うのは自由だろ?」

「そう、ですね…」




俺は逃げたんだ



病気の総司と向き合おうともしないで



表面上だけの言葉を並べて



今すぐにでも消えてしまいそうな総司を桜子と総司の想いを鎖にして



お前をここに繋ぎ止めたんだ




総司を失いたくはない…



お前は俺の大切な仲間だから…



俺にとって仲間を失うこと以上に辛い事はない



近藤さんには報告した方がいいと分かっているのに




それをしようとしない俺は



ずるい男だな…


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