桜、咲く頃会いましょう。


しばらくして桜子が部屋に水をもって戻って来た



「ありがとう」



一言お礼を言って総司は水を飲んだ



桜子が映る総司の目は愛しさと切なさが両隣になっているようだった




「それじゃあ、俺たちはそろそろ戻るな」

「はい、僕ももう寝ますね」




少しふらついた総司の代わりに俺が布団を敷いて部屋を出た




部屋に着くまで桜子は俺の着流しの袖をつかんだまま歩いた




「どうかしたか?」

「土方さんの顔がなんだか怖かったので…」




俺の顔が怖い?




「そんなのいつものことだろ?」

「そうではなくてなんだか…」

「?」

「悲しんでいるような…」

「っ!!」




敵わねぇなこいつには…



俺の気持ちなんてこいつにはすぐばれちまう




隠し事なんてできねぇな


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