桜、咲く頃会いましょう。
桜子はフワッと笑って俺の手を握り返した
確かに桜子にこんなに面と向かって気持ちを言ったのは初めてかもしれない
「お前は欲がないな?」
「そうですか?」
「あぁ」
「大切な人が傍にいるだけで幸せですから」
辛いこと思い出させちまったかな?
お前には辛いことが多すぎたからな
「好きだよ桜子」
俺の不安を察して気持ちを伝えてくれる
お前のお陰で俺は進めるんだ
「私もですよ、土方さん。あなたの力にならせてくださいね」
「頼りにしてるよ桜子」
「はい…」
「もう寝るぞ?明日も早い」
「そうですね、おやすみなさい」
「あぁおやすみ」
桜子が寝息を立て始めるのを見守ってから目を閉じた
俺にとって仲間というのがどれ程大事なものかということを身に染みて実感した