桜、咲く頃会いましょう。


総司にも伊東の事を伝えておこうと思った



病気になって疎外感を感じている総司を救ってやりたいと思ったのも一つの理由かもしれない



「伊東さんが…わざわざ僕にまで報告ありがとうございます」

「あぁ、それじゃあゆっくり休んで早く治せよ?」

「!…そうですね」



そう言ったら今度は少し嬉しそうな顔をして総司がおやすみなさいと言った




自分の部屋に戻ると桜子が静かに寝息をたてていた



こいつの顔を見ると今日一日の疲れもふっ飛ぶ気がする




こいつの笑顔を守るためにも伊東たちの事で何か大事にならなければいいが…




そんな不安が胸をよぎった



もう誰か大切なやつを失うのはうんざりだ



いつか皆が笑って過ごせる世の中になってほしいと思うのは俺の欲張りな願いか…?



そんなことを考えていたせいか夢を見た



幸せすぎる夢を


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