桜、咲く頃会いましょう。


ぽつりぽつりと平助くんが話し出す



「伊東さんがな、新撰組を離隊する決意を固めたらしい」

「えっ…でも、そんな大事な事私に話していいの?」

「言ったろ?皆も聞いてる頃だって」



いきなりそんなことを聞いて混乱した頭でも一つだけ疑問に思ったことがあった




みんなが今聞いている話をどうしてすでに平助くんは知っているんだろう?




「あれ?って思っただろ?」

「う、うん…」

「俺も新撰組を離れることになるかもしれないから…」

「えっ?」




どう…して……?



平助くんが新撰組からいなくなる?



また"仲間"がいなくなってしまうの…?



嫌だよ…


そんなの嫌だ……




「俺分からなくてさ…近藤さんが言ってることが正しいのかもしれないし、伊東さんが言ってることが正しいのかもしれない…」

「……」

「俺は何がしたいんだろうな?」



そう言ったきり平助くんは黙り込んでしまった


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