桜、咲く頃会いましょう。


「何仲良くやってんだよ。平助抜け駆けか?」

「うるせーなー、左之さんは引っ込んでろよ。」


私と平助くんの間に原田さんが割り込んできた


「うるせえよ、左之。土方さんが今にも怒鳴りそうな顔してっから席戻れ。」



永倉さんの言葉通り土方さんの額には青筋が浮かんでいる



「おいっ!!!うるせえぞ!!!新八、平助、左之助!!!」



怒鳴られるって思ったときには、時既に遅し…


夕餉の席に土方さんの怒鳴り声が響いた



「すいませんね。うるさくて…。」

「いえ、賑やかで楽しいですよ?こんな食事は久しぶりです。」



父様と母様が居なくなってからの虎太郎と二人の食事は寂しいものだったから…


「そうですか?」

「はい!!だから山南さんも気にしないでください。」

「わかりました。さぁ、早く食べないと冷めてしまいますよ?」



私のために用意された食事


「いただきます。」


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