桜、咲く頃会いましょう。
第十六夜 自分の足で立つことの意味
【桜子】
桜の蕾が膨らみ始め春を待ち遠しく感じる慶応三年三月の末
伊東さんが御陵衛士を結成し、新撰組の隊士13名を引き連れ離隊していった
その中には平助くんそして斎藤さんまで含まれていた
まさか斎藤さんまで出ていってしまうとは思っていなくて衝撃を受けると同時に悲しくなった
『また会えるよ、だからそんな顔すんな』
そういつもの笑顔で言った平助くんは一度も振り向くことなく行ってしまった
それから数刻経った今
何もせず部屋にいるというわけにもいかず、いつも多忙な土方さんのお手伝いをしている
「土方さんこれは?」
「あぁ、これはそこだ」
「土方さん、ここ字が間違ってます…」
「……」
「ふふっ休憩にしますか?」
「そう、だな」
いつもはこんな間違いしないのに…
桜の蕾が膨らみ始め春を待ち遠しく感じる慶応三年三月の末
伊東さんが御陵衛士を結成し、新撰組の隊士13名を引き連れ離隊していった
その中には平助くんそして斎藤さんまで含まれていた
まさか斎藤さんまで出ていってしまうとは思っていなくて衝撃を受けると同時に悲しくなった
『また会えるよ、だからそんな顔すんな』
そういつもの笑顔で言った平助くんは一度も振り向くことなく行ってしまった
それから数刻経った今
何もせず部屋にいるというわけにもいかず、いつも多忙な土方さんのお手伝いをしている
「土方さんこれは?」
「あぁ、これはそこだ」
「土方さん、ここ字が間違ってます…」
「……」
「ふふっ休憩にしますか?」
「そう、だな」
いつもはこんな間違いしないのに…