桜、咲く頃会いましょう。


屯所内がこれほど騒がしく浮き足立っているのは久しぶりなこと



平助くん達が抜けてからというもの隊の雰囲気は落ち込み気味だったから



特に幹部の人達が



「酒持ってこい、酒〜」

「おい、左之お前飲みすぎだって…」

「うるせぇな新八、今日くらいいいだろ?なぁ、平助お前も……って、もういねぇんだったな」

「サクラ、わりぃけど酒持ってきてくれ」

「でも、原田さんもう…」

「今日は飲ませてやってくれ」



少しだけ困った顔で頼まれてしまったら断ることなんて出来ない



私は急いでお酒を取りに行き、広間に戻った



けれど、原田さんは私が戻ったときにはすでに畳に横になって寝息をたてていた



「取り行ってもらったのに悪かったな?」

「いえ」

「俺が飲むから」

「いや、俺が飲むからお前はこいつ連れて戻れ」



そう言って永倉さんに渡そうとしていた徳利を横から土方さんが奪った


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