桜、咲く頃会いましょう。


俺が部屋につく頃には永倉は布団を敷いて桜子を寝かし終わっていた



俺が一人遅れて戻ってきても嫌な顔ひとつしない



「気持ちはわかるけどな?そろそろ思い出にしようぜ?」

「あぁ…」

「まぁ俺は今でも平助の事仲間だと思ってるけどな。そういうとこ割り切れねぇよなあんた」



仲間を二度失って嫌でもわかったことがある




俺がどれだけあいつらに支えられていたか



俺にやたらと突っかかってくるやつだった



普段は馬鹿騒ぎばかりしてるやつだった



そんなやつらにどれだけ俺が支えられているか




そして今俺を支えてくれるやつらの存在を


永倉、原田そして桜子


桜子には前を見ろとか生意気なこといったけれど、前を見れてなかったのは俺の方だったのかもな



俺がこうしてこの場に立ち続けられているのは…


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