桜、咲く頃会いましょう。


泣いている私と見ればすぐに新撰組と解る格好をしている沖田さん


町人たちから注目の的だ


「とりあえず、屯所に戻ろ?みんな、心配してるんじゃないかな?」



うなだれる私の手を引いて沖田さんは歩き出した




「ただいま戻りました。土方さんいますか?」

「おう。総司…、と桜子…。」

「巡察中に見つけたんで、連れて戻ったんですけど。」

「悪かったな。助かった。」

「じゃ、僕はこれで。」



土方さんの部屋を出ていってしまった沖田さん


今は、土方さんと一緒にいたくない…


「いきなりあんなこと言ってすまなかった。でも、事実なんだ。詳細は追って報告する。今日は取り合えず寝とけ。」


私のことを心配そうにみつめる土方さんを見て胸が痛くなった

今の私の居場所は此処だから…

他に行く所なんて無いはずなのに…

屯所を飛びだした自分が酷く滑稽に見えた


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