桜、咲く頃会いましょう。
怪談でもするのかな?
「あの、五寸釘と蝋燭は何に使うんですか?」
「………。」
そう聞くと永倉さんは黙ってしまった
私、聞いてはいけないこと聞いちゃったのかもしれない…
「お前には、こう言うこと知ってほしくないんだか…。」
永倉さんが話し出したことは私が思っていたより重大なことだった
先日、観察方の山崎さんが桝屋の古高俊太郎という人が長州の人と何らかの関連があることを突き止めた
その後、古高は新撰組に捕らえられている
「その古高を土方さんが拷問にかけてるんだ。」
「ごう…もん…。」
いくら仕事といえども、言葉を聞くだけで胸が痛い
「お前にこんなこと頼むなんて、土方さんもそうとう参ってるな。」
「…。」
「俺が持ってっとくからお前は部屋戻っとけ。」
「はい、ありがとうございます。」
少しだけ、新撰組の事を深く知った気がした