昔も今も君が好き。
その時、私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
――翔?麻耶?拓海?
顔を上げると、翔達が私の方に走って来ていた。
麻耶は凄い泣いていて、翔と拓海はかなり怒っている。
「お前ら菜摘に何やってんだよ!!」
そう、美穂達に怒鳴ったのは拓海ではなく翔だった。
拓海は壁を思いっきり蹴り美穂達を睨んでいる。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
美穂達は、泣きながら謝っている。
「お前ら、次菜摘に何かしたら許さないからな」
拓海が、いつもとは想像も出来ない声で言う。
「絶対殺す」
翔はそれだけ言い、私の方にやって来た。
翔の顔を見た瞬間、私は安心して意識を手放した。