ピュア☆ラブ
俺は、油断してたんだ
久美子のことにも、
香澄の様子にも…
ある朝、
いつものように、
香澄と軽くキスを交わし、
予備校へと向かうため
玄関を出て、
エレベータに乗った
1Fに降りた時、
忘れものに気付いた
踵を返し、
もう一度、
エレベーターに乗ろうとした時、
後ろから誰かが俺の名を呼んだ
「隼人…」
振り返れば、
小さな子の手を引いた
若いオンナ…
「……久美…子か…?」
俺と、付き合ってた時の
プライドの高さを表す瞳には
光がなく、
残念ながら、俺と同じ年には
見えないくらいになってしまっていた