ピュア☆ラブ
「香澄っ!
わかるっ?、俺だよ!」
握っていた俺の手を握り返した香澄
すぐに、ナースコールを押せば、
アニキと看護師さんが病室へ
入ってきた
香澄の状態を確認はするが、
意識は戻ったものの
安心な状態とは、限らなかった
それから、2日後
俺は、
外来が終わったアニキに
誰もいない処置室へと呼ばれた
「隼人…
ホントは、香澄ちゃんの家族に
先に言うのが、筋なんだがな…」
俺の顔をじっと見つめ
言葉を吐くように出す
「なんだよ、
そんな深刻な顔して…」
俺は、心の奥底で
思ってる事を、言わないよう、
勤めて、明るくしようとした
「そんな顔すんなよ、
香澄は、大丈夫だって、
俺が言うんだからさー」
「隼人…よく、聞け…」
俺の、頭をぽんぽん、と
軽く、叩く
そう、
昔、小さい頃、
アニキに、
『諦めろ』、と言われた時のように…