溺愛ダーリン&愛しのハニー
 「リチャードは私の最愛の人…童話作家を目指して…来日。お父様に反対され…
恋は報われなかった…。珪と同じ…緑色の瞳をしていた…。この絵本はリチャードが初めて出版した絵本。私の元にも届けられたけど…開けることもなくお父様に捨てられてしまった。私は表紙しか見ていない…」


 「母上??」


 「……」


 お婆様は…私の座っていた椅子に腰を下ろす。



 「こんなことあるんだね…。まさか…リチャードの娘と恋に落ちていたなんて」


 「……珪は…本当に…出来る息子です…。母上…珪をこのまま当主として認めて頂けまんせんか?」




 「……その言葉に異存はないよ…私も…。だから…珪…目覚めておくれ」



 お婆様は…ダーリンの右手をそっと両手で包み込む。





 こんな巡り合わせってあるんだ……。





 もう緑色の瞳を隠さなくてもいいんだよ…ダーリン…。


 だから目を覚まして!!!

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