溺愛ダーリン&愛しのハニー
 「……」


 濠が俺に濡れた熱いタオルを差し出す。


 「ありがとう~」


 俺は体を起こして…受け取った濡れタオルで顔を拭く。


 「会う…決心はつきましたか?珪さま」


 「え、あ…」



 ドイツに行けば…俺の母の住むグーデンベルグ公国には近い。


 俺は…父から聞いていた。


 母の消息を…。



 母はグーデンベルグ公国の后妃となっていた。

 クリスは俺の異父兄弟。


 クリスの御付のアルがクリスから預かった母からの手紙を俺にクリスには極秘で
渡してくれた。


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