【短編】Christmas Present
滅多に叫ばない拓都が、私を睨んで大声を上げた。



「出てけよ!
俺は同情で見舞われてたのかよ!
もう、お前来なくていいよ、さゆ!」


「わかった、公子さんには私から言っとく。
私も拓都に拒まれました、ってね。」



そのとき、拓都はとても傷ついたような顔をした。



…何よ、自分で来なくていいって言ったくせに。



いつものクールな顔からは考えられないくらい、情けない顔をした。



気が立っていた私はまたもやそれを無視する。



拓都が動けないのをいいことに、そばにあったクッションを投げつけて、病室を出た。



また、同室の人達に気まずい思いをさせたなぁ。



まぁ、拓都と話してる様子もなかったし、大丈夫か。



いいや、どうであろうと私には関係ない。



拓都の問題だ。



私は鼻息も荒く、その場を離れたのだった。












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