空に願いを ―白い花―
プロローグ
夏の日。
あの青空の夏の日。
君とあたしは誓った。
約束、したんだよ。
白く儚げに咲く小さな花。
その花の名前は、なずな。
あたしはその花をただ見つめていた。
「いつか。」
優しい風がその花を揺らし
そしてあたしは彼の方を向く。
「この花みたとき。」
ふわっとあたしの髪を揺らす。
「どうか、幸せでありますように―…。」
その小さな花の花言葉は―…
゙全てを捧げます―…。゙