空に願いを ―白い花―



「なに?」


リビングの窓から入る風にカーテンが音をたてて揺れている。


「あーっ!花遥!お母さんね、今からちょっと出掛けなきゃいけないのよ!だからこれ、陽くん家届けてちょうだい!」


「じゃあね!」とあたしの了解も聞かずにお母さんはリビングのドアを勢いおく閉めた。


「なに、あの強引さ…。本当に有り得ない…。」


あたしはまた溜息をつき机の上にあった、分厚い本を見つめる。


あぁ…。
これなんか、陽のお母さんに借りたって言ってたな…。



……めんどくさ。



< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop