【短】あのね、好き・・・









一人で大丈夫だなんて、嘘だったんだよ。






矛盾してる、あたし。



ただの強がり。
ただの現実逃避。


逃げて、逃げて。
気づかないふりをしてた。


結局、自分の気持ちに気づこうとしなかったのは自分自身だったんだ・・・




やっと自分の本当の気持ちに気づいたあたし。


そんな自分が嫌で、嫌で嫌で。




涙が零れ落ちそうになるのを
必死に抑える。


…これ以上、泣きたくない。





そんなあたしを見た彼は、
あたしを目の前に座らせた。


「一人で抱え込んだっていいことなんてないよ?」



切なげに、だけど優しく言う彼を見て胸が締め付けられる。




わかってる。
わかってるけど…

あたしにだって、どうしようもないんだよ―・・・









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