【短】あのね、好き・・・
すると彼は「あ!」と声を出して
「そういえば名前は?」
と、忘れてたって言いながら聞いてきた。
「・・・小西ちあ・・・あなたは?」
「ちあ、だな!俺は小島拓斗。よろしくな!」
そういいながら無邪気な笑顔を見せてくれる。
その笑顔を見ると、また鼓動が速くなる。
拓斗くんに聞こえちゃいそうなくらい、激しく動く。
「確か俺とちあ、クラス同じなはずだけど・・・3組だよね?」
え…拓斗くん、クラスにいたっけ…
困惑しているあたしを見て、拓斗くんは笑いながら言った。
「知らないのも当たり前だよ。
だって俺、ちあが転校してきてから初めて学校来たし」
あ…そう言うことだったんだ…
納得したあたしは、落ち着きを取り戻す。