魔法世界−ファントムシティ−
それにしても……
俺ってつくづくツイてないな。
入学式当日から苦手な女子に囲まれるなんて…。
しかもこの三人と今から校内見学なんて…。
「はぁ……」
「ライト?どうしたの?」
「…何でもない」
俺が深いため息を落とすと、心配そうに俺の顔を覗き込むティア。
俺は首を振って顔を上げ、目の前の双子を見た。
「ね、ライト君。呼び捨てでもいい?アタシ達も呼び捨てでいいから☆ね?アミ」
「う…うん…。わ、私も……ライトって呼んでもいいですか?」
可愛く首を傾げ<カシゲル>る二人。
俺はなるべく自然に微笑み、頷いた。
「じゃあ、敬語も無しな?」