魔法世界−ファントムシティ−
その行動が、後に
俺を……否、俺達を、あんな大事に巻き込む事になるなんて、
全く考えもしなかった……。
「えっとぉ〜……ここが講堂、だね」
教会みたいな外見の、巨大すぎる程に巨大な講堂を見上げて、アミが呟く。
「……」
「だね…」
ティアもアミと同じく講堂を見上げている。
ナナリーは曖昧な(?)返事をして不満そうに苦笑している。
「どうした?ナナリー、ティア。大人しいな」
俺が二人に声をかけると二人は困ったように笑い、一言、こう言った――。
「「…つまんない」」
あ゙ぁ?
何言ってんの?この二人。
自分から言っておいてそれはねぇだろ。
最初に校内見学しようって言ったのは誰だったっけ?
視線を二人から外し、アミを見ると、案の定ため息をつきたそうな表情で二人を見つめていた。
ティアは長いブロンドの髪を揺らし、小首を傾げて申し訳なさそうな顔で微笑む。
ナナリーは……。
「ここ、裏庭とか無いのかなぁ。ありそうだよね、この学園広いし!ねぇ!皆で探さない?」
反省の色なんて全く無しで目を輝かせている…。
まぁ、ナナリーが提案したんじゃないんだから、反省しろとは言わないけど……