春夏秋冬〜Side〜
ベッドの中で、自分の発する熱にもがきながら、夢と現実の世界を行ったり来たりして、朦朧としていた。
短い夢を何度も見た。
真っ白な世界にいたり、ビルの上を身軽に飛び回ることが出来た。
そして、
悠斗と海辺にいた。
俺達は二人、南の島の砂浜に横たわり、眠っていた。
俺はそんな姿を空から見ていた。
静かな波が、突然水しぶきをあげた。
波に目を向けると、虹色の何かが太陽の光を反射した。
よく見るとそれは、俺達に近づいてくる。
浅瀬になると、それは波音を立てて、頭を出した。
人だ。髪の長い女の子。
だけど、何かがおかしい。
―――女の子の下半身は、太陽の光をキラキラと反射した魚の姿だった。