続☆オカマに恋した☆
アタシは屋上へ着くと、くるりと振り返った。
莉紗さんが潤んだ瞳でアタシを見つめる。
莉紗さんの、カラコンの淡いブラウンの瞳が今にも泣き出しそう。
「ごめん……ずっと連絡出来なくて」
今更ながら、アタシはそう言った。
「ずっと話したかったし……会いたかった。
不安で…不安でー…
押しつぶされそうだった」
そう言って、莉紗さんはアタシに抱きついてきた。
「ごめん…ごめんなさい…ー」
アタシは唇をぎゅっと噛み締めながらそう言った。
莉紗さんは強く…強くアタシを抱きしめてくる。
けど、アタシは……
アタシには遥がいる。
ただ、ただ立ち尽くしてた。
腕を莉紗さんの背中に回すことはない、決して。
振りほどきたくても……こんな泣きそうな莉紗さん。
あの日の悪夢がよみがえる。
思い出したくもない。
忘れたい。
苦しい…めっちゃ苦しい…。