続☆オカマに恋した☆
熱があるのか頭痛がする。



俺の目の前で莉紗さんが震えてるのがわかった。



俺をめがけて、莉紗さんは包丁を振りかざす。



空中を引き裂いて動き続ける莉紗さんの腕――



莉紗さんの腕は
こんなことする為にあるんじゃない。



美容師としての腕を磨いて欲しい。



それを壊そうとしてるのは―俺―なのかもしれない。



刺されるーそういう運命なのかもしれない。



莉紗さんを傷つけた罰。




俺は抵抗を辞めた。



俺はじっと莉紗さんを見つめる。



初めて会った、子供の頃の莉紗さんの笑顔を思い出した。



あの笑顔を失わせたのは俺だったんだ―。
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