5人兄弟の王子様とたった一人のお姫様
そして、着いた。五十嵐家。
「でかぁー……。」
「そう?まぁ、どうぞ。」
「お邪魔しまぁーす…」
玄関ひろぉー……。
ん?靴いっぱい。
お客様でもいるのかな?
五十嵐さんにリビングまで案内され、その後ろをついていく。
「蓮にぃちゃーーーん!!おかえりぃーー!」
ダダダダッ!!
「おぉ…。ただいま、晴。」
いきなり走ってきた、小さい男の子は、五十嵐さんに抱き着く。
「蓮兄ちゃん。この人だあれ?」
「今日から一緒に住む、涼夏ちゃん。」
「すずかちゃん?涼夏姉ちゃん?」
「そう。」
五十嵐さんは、その子を抱き上げると、こっちを向き、
「こいつ、晴(ハル)。」
そういって、少し晴くんを持ち上げた。