罪過
一回目は、そっと触れるだけ。

二回目は、少し強く。

三回目に、カレの舌が口の中に入ってきた。



熱い舌が絡み付こうとしたけど、あたしは必死に逃げた。


上手に息ができない、苦しい…



思わず眉を寄せた。



一瞬のスキをつかれて、あたしはカレにとらえられてしまう。


しつこく動いて絡みつく熱い舌。

うまく息もできない。

頭がクラクラするし、それにさっきから腰が重く感じる。

頬に触れていた手が、慣れた手つきで、次第に下へと移動していく。

ただ触れるだけ。

触れるだけの指先に、あたしの膝はチカラを失い崩れ落ちた。



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