ならばお好きにするがいい。
「……なぁ、結城」
先生が私の顔を覗き込んだ。
近い、近い……!
綺麗な顔が、鼻先わずか15センチ……。
背伸びをすれば、唇が重なりそうな距離。
思わぬ事態に目を白黒させていると、先生の唇が少し開いた。
「そういうの、なんて言うか知ってるか?」
「へ……?」
いつもより、低い声。
顔は薄く笑っているのに、声は、怒ってるみたい。
私が首を傾げると、先生は小さく鼻を鳴らした。
「そういうのな、“余計なお世話”って言うんだよ」
よけいなおせわ……?