愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「?…うん、分かった。」
何が何だか分からないが、取りあえず目を閉じて待った。
待つこと数秒。
―チュッ
あたしの唇に暖かい感触と、リップ音。
「へっ?」
「美憂。」
1人で驚いていると、あたしの左手を掴んだ大ちゃん。
「何…?」
ざわつく中であたしは、その言葉をハッキリと、聞き取った。
「俺と結婚しろ。」
その言葉を発したあと、大ちゃんは、あたしの薬指に指輪をはめる。
「え、嘘……え?……何?」
頭の中が真っ白になって、パニックを起こす。
「俺と結婚しろって言ったんだけど。」
「えぇっ!?」
思わず、変な声が出てしまった。
あぁ、久しぶりにみんなが突っ込んでこないと思った。
みんな知ってた計画だったんだね?
「返事は?」
そう聞かれて、自然と笑みがこぼれる。
「そんなの…結婚するに決まってるでしょっ!」