愛羅武勇×総長様 Ⅱ
柚ちゃんは気を利かせたのか、「向こう行くね」と言って、海斗のところに行ってしまった。
「美憂分かってない…。」
「うん、ごめんね。でも、さっきから言ってること全く分かんないよ?」
「………だよな。」
自分でも分かっていたみたいだ。
1人で頷いている。
「じゃあさ、ゆっくり言うからちゃんと聞けよ?」
涙を拭って、真っ赤にした目でこちらを見た。
……やっぱり大きくなっても、遼は遼のままだ。
可愛さがまだまだ健在。
無自覚かもしれないけど、泣くのは反則。
可愛さアップしちゃうからね。
遼の言った言葉に、返事をする代わりに頷いた。
「俺……」
そこまで言って、遼の顔が真剣な顔になった。
「ずっと美憂が好きだったよ。」