愛羅武勇×総長様 Ⅱ
「誓います。」
ヤバい…ヤバい、ヤバいヤバい!!
「美憂、顔がおかしいよ。」
「緊張してんのっ!」
柚ちゃんが鏡越しに笑ってあたしを見てくる。
「リラックス!もうっ、ガチガチじゃない!」
「だってー……」
胸を押さえながら、バクバクいってる心臓を沈めようとするが、無駄みたいだ。
「ダメ!何かダメ!」
治まることのない、動悸がますます酷くなっていく。
―ガチャ…
ドアを開けて、誰かが入ってくるのを鏡越しに確認した。
「よっ!」
「海斗!」
海斗が、ニコニコした顔で入ってきた。
柚ちゃんが勢いよく抱きつく。
「俺もいるしー…」
「遼も!」
その後ろから、遼がいじけた顔で入ってきた。
「いよいよだな。結婚式。」
そう、今日はあたしと大ちゃんの結婚式である。
卒業して数ヶ月、式場もドレスも2人で決めにいって、やっとこの日がきたんだ。
「美憂のことだから、緊張してんじゃねぇかなーと思って。」
「……分かってんじゃん。」